2015-01-01から1年間の記事一覧

マルクス・ガブリエル『神話・狂気・哄笑』への質問

①本書40頁の「絶対的無規定性」―言語或は規定性の生成それ自体の無規定性と言い換えても良いと思いますが―について質問させてください。 私見では、件の無規定性は嘗てソール・クリプキがウィトゲンシュタインを論じた著作のメインテーマと重なり合っている…

入不二基義『あるようにあり、なるようになる 運命論の運命』を解消する

①入不二さんは本書の中で「現にあることそれ自体は内容・様態ではない」と強調しておられます。 とはいえ、入不二さんの仰る内容・様態が専ら概念の水準で問題にされているのか、或は実体(cf.本書275頁)の水準も含んでいるのか、本書を読む限りでは不明瞭…

魚川祐司『仏教思想のゼロポイント』についてのメモ

①テーラワーダの教説によれば、涅槃=覚者のみが認識しうる<対象・領域>という事らしいが、これは嘗て釈尊が覚知した?筈の<何か>と現今の修行者が覚知する?<何か>の同一性(或は)連続性を担保する為に案出された「物語」に過ぎないのではないか。 …